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中国展示会でロボット最新情報ゲット! 【まもなく開催】中国国際工業博覧会

中国展示会でロボット最新情報ゲット! 中国国際工業博覧会予告
目次

中国展示会開催後レポート;杭州国际人形机器人与机器人技术展览会

2025年9月23-27日まで、上海国家会展中心にて中国国際工業博覧会が開催されます。
工業博覧会ではあるものの、2ホール(会場)独占で「机器人展(RS)」が併設されています。今年、中国ではロボット関連の展示会が増えており、2025年下半期だけで25以上!

本記事では、6月末に浙江省・杭州で行われた「杭州国际人形机器人与机器人技术展览会」(杭州国際人形機器人および機器人技術展覧会、略して“杭州人形機器人展”)の開催後レポートと、中国国際工業博覧会の事前基本情報をお伝えします。

1. 「北上広深」だけじゃない、中国展覧会は増えている
2.「人形機器人」とは? 用途別ロボットの種類
3. 杭州国际人形机器人与机器人技术展览会(2025.6月)開催後レポート
4. まとめ |【まもなく開催】中国国際工業博覧会

「北上広深」だけじゃない、中国展覧会は増えている

中国会展経済研究会の発表によると、2024年中国では8916もの展覧会が開催されたそうです。
そのうち、正式な統計ではないものの、ロボット関連の展示会は500前後、2025年は10-15%増加、今後3年で1000ぐらいまで到達するのではないかと予測されています。

展示会の7割が北京・天津などの「京津冀」、上海・江蘇省・浙江省を中心とした「長江デルタ」、広州・深圳などを含む「珠江デルタ」の三大経済圏で開催されています。
展示会開催数では広州が、展示会開催総面積では上海がトップですが、それに続いて深圳、成都も開催数が多い都市です。
国際都市・アクセスの良い都市である「北上広深」(北京・上海・広州・深圳)が展示会開催のメインですが、最近は新一線都市である成都、武漢、杭州が展示会開催都市として急成長しています。

中国では展示会を開催すると「1:9」の効果があると言われています。
これは、展示会開催の直接収入を「1」とした時、開催都市にもたらされる経済効果が9倍あるという意味で、会場周辺のホテルや交通、レストランの利用から、ショッピング・観光など、様々な業界に影響を及ぼし、展示会会場となるようなコンベンションセンターの建設、国際的ホテルや便利な交通など、各都市は展示会の誘致に力を入れています。

また、特に今年からより専門に特化した比較的規模の小さな展覧会や、フォーラム形式・サロン形式などでより展示会主催者と参加者の距離感が近く、より実務や実績に結び付きが強まるような展示会が注目されています。
「鉄鋼業界向け」「成形および樹脂材料」「AI」など、目的意識が高くターゲットが明確であるため、一部では一般の展覧会よりも入場料が高く設定されていますが、参加者にとっては収穫が多いと好評です。

「人形機器人」とは? 用途別ロボットの種類

「机器人(機器人)」は、中国語でロボットの意味です。その前の「人形」が人の形、つまり「人形機器人」はヒューマノイド型のロボットという意味です。
ヒューマノイド型のロボットとは人間に似た形状や動作、能力を備えた二足歩行ロボットを指しています。それ以外中国では「机器狗(機器犬)」と呼ばれる四足歩行のロボットもメディアで良く紹介されており、身近な存在であることをアピールし始めています。

例えば、今年の中国春節(中国のお正月。2025年は1月29日)の年越し番組・春晩で、ヒューマノイド型ロボットが中国の民族衣装を着て踊ったり、マラソン大会が開催されたりと、今年はニュースなどでもロボットを見る機会が増えていますが、実は昨年の展示会でロボットが会場を歩き回るようなパフォーマンスをしていました。
また、灯りのない真っ暗な自動化工場を監視して回るロボットなども頻繁に紹介されています。

<用途別ロボットの種類>
* 産業用ロボット
* 協働ロボット
* 医療・福祉ロボット
* サービスロボット
* 移動ロボット
* 農業用ロボット
* 軍事用ロボット
※用途や機能、利用シーンにより分類方法や呼び名は変わります。

ロボットについては、別記事で詳しく解説します!

杭州国际人形机器人与机器人技术展览会(2025.6月)開催後レポート

2025年6月20-22日、浙江省杭州市の杭州大会展中心にて今年初めて開催された、中国国内唯一のヒューマノイドロボットに焦点を当てたロボット産業全体をカバーする展示会に行きました。

杭州国际人形机器人与机器人技术展览会
開 催 日:2025年6月20-22日(3日間)
場  所:浙江省杭州市 杭州大会展中心
規  模:展示面積15000平方メートル
出  展:約300企業・団体
入場者数:約50000人
出展企業:テスラ
     杭州宇树机器人(宇樹/Unitree)
     云深处科技(雲深処/Deeprobotics)
     上海卓益得(卓益得/ DroidUp)
     阿里云计算(アリクラウド/Alibaba Cloud)など

週末の昼頃に会場に到着したためか、発表の参観数ほど人の多さは感じないものの、人の皮膚を再現したヒューマノイド型ロボットや、何をやっても起き上がるヒューマノイド、四足歩行ロボットなど、ロボットがいる場所は人だかりになっていました。

ロボット系の展示会ではあまり見かけない、ナースステーションや介護施設での利用を想定した、サービスロボット(寄り添い系ロボット)の出展もありました。

それ以外には、ロボット部品メーカー、材料メーカー、金融・投資関連企業からロボット産業に関連する協会団体など、ロボットを中心として、様々な業界が集結した「ロボット産業に関わりたい人全部まとめて呼んだ」バラエティ豊かな展示会でした。

ロボット部品メーカーを中心に見て回ったのですが、さすがにロボット先進国、様々なパーツがすでに「製品」として完成していて、強靭な中国サプライチェーンの実力を改めて認識できました。
自動車関連部品を作っていた会社が、そのノウハウを利用してロボット関節用部品を提供していたり、ロボットの安全性評価システムを販売する企業があったり、関節部品等に利用されているPEEK材料のメーカーなど、全体として「誰のための展示会」というターゲットはわかりませんでしたが、ロボットに関連するものは材料から最終製品(ロボット)まで全てあるという切り口は、新鮮さを感じました。

中国で深圳と並んでロボット関連企業の集積地と言われている杭州開催ではあるものの、深圳の企業も数多く出展していました。ロボット関連のサプライチェーンに興味がある方にとっても意義ある展示会だと思います。
ロボットが、業界挙げてどこかの業界や特定の人に向けたものではなく、身近な存在としてこれから発展していくのだ! という強い意志表示なのかもしれません。

来年は2026年5月14-16日、同じ会場で開催決定
(出展や参観など、興味があればご連絡ください)

杭州国际人形机器人与机器人技术展览会(2025.6月)

まとめ |【まもなく開催】中国国際工業博覧会

中国の展示会の現状と、浙江省・杭州市にて今年6月に初めて開催された「杭州国际人形机器人与机器人技术展览会」“杭州人形機器人展”の開催終了後のレポートをお伝えしました。

展示会開催数が増加している、中国。 
今後は新一線都市である成都、武漢、杭州が展示会開催都市として成長してきており、今後はよりターゲットを明確にし主催者と参加者の距離が近いフォーラム形式・サロン形式も増えていくことでしょう。

中国国際工業博覧会 まもなく開催!

2025年9月23日から5日間、上海・国家会展中心にて中国国際工業博覧会(CIIF2025)が開催されます。
1F2F含めて11ホール・約28万平方メートルを利用して開催される本展示会では、工場自動化(FA)とロボット関連(RS)各2ホールずつと大規模な展示で、毎年大変な賑わいとなる展示会です。昨年は最終日午前中、子供向けのロボット見学ツアーが開催されており、目をキラキラさせながら最新のロボット技術に触れていました。

工場自動化(FA;5-1,6-1館)
ロボット関連(RS;7-1,8-1館)


世界の先端を行く中国のロボット業界の展示会現地レポートも今後の記事お届けします。お楽しみに!

最後まで読んでいただきありがとうございました。この記事から何かしらのヒントや情報を得てくださり、少しでもお役に立てたなら幸いです。

本ブログは、実際に中国で工場経営をしている立場から、中国メディアのニュースなどを元に現場でのリアルな状況を加えて、独自にお伝えしています。
中国情報をアップデートし、中国の事例から日本の中小企業が学べる未来のヒントを発信しています。

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